〜畑から食卓へ〜
在来種のトウモロコシでトルティーヤを作る!
レポート その①
“森 時 間”
畑と食卓のつながりを実体験として感じたいと、2018年の秋に開催された国際シンポジウム「3ヵ国民衆会議」で行った種子の交換会でいただいたインディアンコーンを育てること2年。
ついに2020年、食べられるだけのインディアンコーンを収穫することができて実現したプログラムです。
ハクビシンとの知恵比べをしながら収穫できたインディアン・コーンは皮をむいてびっくり!
そこには輝くほど美しい様々な色の粒が並んでいました。
一方、5年ほど前に、印鑰智哉さんの講演と「遺伝子組み換えルーレット」の上映会で素敵なご夫婦と出会いました。
店を持たず、出店という形で絶品のタコスを提供する安部正成さんと恵津子さん。この二人は、在来の八列トウモロコシで、メキシコの先住民が作っていた昔からのやり方でトルティーヤを作っています。屋号は“Taqueria ABEFUSAI”。
このインディアンコーンの種子と“Taqueria ABEFUSAI”。この二つの出会いからこの5月の学校は始まりました。
まずは森時間
古民家に到着したあとすぐに着替えて森へ。
ランチは美味しいサンドイッチ(岩手 菊池牧場のソーセージ入り!)、グリーンアイズのコーヒーや紅茶とニューサマーオレンジ。森の中で新緑に囲まれて食べるとさらに美味しさが増します。
みんな好きな場所に座って心と体を好きな状態に持っていく。
すると突然 森の中から馬頭琴の音色。太陽の光と、新緑と馬頭琴のBGMの中で過ごした至福のとき。
そして森のケアテイカーの時間。
回を重ねるごとに、新しい疑問が湧き、新しい気づきがある。
何度やってもその日のその時の森とは初対面。
その心が新しい気づきを生む。
「私はもう知っている」
そう思う心が、どれだけたくさんの恵みを逃すか。気づきを逃すか。
その心は、大損の始まりなんだよ。
今日の、今の森がどういう状態なのか、感覚を開いて聞く。
自分が何かを知っているから手入れができるのではなくて、その時、その森が望む形を自分を通して実現させてもらう。
そこに自我はいらない。
「最後にもう一つ、お前が理解しなければならないことがある。私たちが自然からものを取っても、その魂は死なないということだ。それは私たちの体の一部となり、魂の一部ともなる。死というものは存在しない。少なくとも、正しい方法で命を取ったものならばね。」
これはアパッチの古老 グランドファーザーが若い頃、曽祖父のコヨーテ・サンダーに言われた言葉。
ケアテイカーになるということの奥深さを感じる言葉です。
何度やっても終わりがなく、その時その時に新鮮な気づきが与えられるこの時間を是非多くの方に体験してほしいと思います。
つづく…