〜身体の持つ力徹底検証〜
自分の中にある 安心安全な守り神
レポート
2022年4月29日〜5月1日まで行われた第1回の全体を学ぶ学校のレポートをお届けします。
今回は自分の「身体」をぐいっと自分の身に引き寄せる時間を持ちたいと考えました。
一番自分にとって身近なはずの身体が、あるのが当たり前すぎて遠い存在になっていないか。
知っている気になっているけど、実は何も知らないんじゃないか。
そして知らないうちにとても自分の身体をないがしろにする行動を取っているのではないか。
ここ数年の社会で起きている状況を見ていて、そういう疑問と危機感がどんどん大きくなりました。
これはもう一度きちんと自分が自然の一部であることを全身で確認する必要がある。
そして自分の身体が持っている力を再確認する必要があると思って、第1回目のテーマにこれを選びました。
このテーマだけでなく、「全体を学ぶ」というところにピンときた参加者が全国から集まって、とても濃い、そして楽しい3日間を過ごすことができました。
室内での講座の時に雨が降り、野外での講座の時に晴天という、お天気も味方してくれた3日間でした。
講師はアースマンシップのメンバー以外に、栃木県 那須烏山市から本間真二郎先生がお忙しい中を駆けつけてくださり、たっぷりと大切な話をシェアしてくださいました。
この学校のいいところは、寝食を共にできるというところ。講義が終わった後も一緒に食事をし、お酒も楽しみながら続きの話をたっぷりと。疑問に思ったことをお互いに出し合いながら、一人の人間としてどう生きるかというところにまでタッチした時間となりました。
“自然とつながる” ~岡田 淳
学び場となる地域を見て歩いたり、話を聞いたりして、「全体を学ぶ学校」の軸となる自分と自然の関係、それぞれの立ち位置、心のあり方などを確認した時間。
これから3日間で体験し学ぶことのベースとなるいろいろな種がみんなの中に蒔かれます。
“初夏に向かう身体” 〜大知早恵
春の季節の身体の状態を観察し、夏に向かう身体のためのいろいろを学びました。
西洋的な身体の捉え方と東洋的な身体の捉え方の違いや、ここでも部分ではなく全体を見ることの大切さ、そしてケアにも時期に合わせてやるべきことがあることを体験しながら学び、季節と身体の関係、自然と身体の関係について改めていろいろ腑に落とした時間でした。
“森のケアテイカー” 〜岡田 淳
自然が健康で在るために、人間に与えられた役割がある。それは自然のお世話をする人=ケアテイカーになるということ。
春の美しい緑に囲まれて、それぞれが自然の声を聞けるように努め、空気と水の流れを良くすることをイメージしながら、自分にできることを考え動く。
その環境の滞っているものを取る作業をしていると、自分の中の滞りも取れることを実感します。
ここでも大事なのは心。自分がどこに立つのか。何度も繰り返すことで少しずつ見えてくる大切なこと。
それにしても緑という色はこんなにたくさんの種類があるんだなと、あらためて思った日。
“食料の調達” 〜Earthmanship畑部
鷲の家の敷地内にある竹林でタケノコを掘り、森で蕗や三つ葉を採りました。自分たちで採ったものが食卓に並ぶ幸せ。
“畑の時間” 〜Earthmanship畑部
春の畑はいろいろないのちが活動を始めてポジティブな気があふれています。
その畑を見て回った後、みんなで里芋の植え付けを行いました。
まずは植え付ける畝の草をみんなでゴロゴロゴロゴロして倒す作業から😃
これが気持ちよくて、いや気持ちよすぎて、しばらくみんなゴロりんタイムとなりました。
ブルーベリーの花が可憐です。
“本間先生の時間” 〜本間真二郎
診療が終わってすぐに駆けつけてくださった本間先生。内容の濃い講座で、おそらくここでしか聞けない話もいっぱい。
細かい話のひとつひとつはもちろんですが、根底に流れる先生が伝えたい大切なことをしっかり受け取りたいと思った時間でした。
私たちは自分の命を自分ごととして受け止めていますか?
誰のための命ですか?
流れてくる情報を鵜呑みにして、あまり考えずに行動することがどれほど危険で、それが結局自分たちのつながる命を自分たちの手で断ち切ることになることに気づきたい。
絶望せず、できることをしっかりとやりたいと決意を新たにした時間でした。
“流れのケアテイカー” 〜岡田 淳
森の中を脈々と流れる水がどこからどのようにつながってどこに行き着くのか。
その一部を体感し、流れの詰まりを取る作業。
自分で流れを作り出すのではなく、水がどうしたいのかを感じ手助けする時間。
森から鷲の家までのつながりが、実感としてわかった時間でもありました。ニリンソウの群落が美しかったです。
あっという間の3日間でした。
参加してくださった皆様、本間先生、そしてEarthmanshipのスタッフのみんなに心からありがとう!
再会を心待ちにしたいと思います。
プログラムコーディネーター:岡田直子
運営スタッフ:秋山紀子
<文責:岡田直子>