ちいさな ちいさな 上映会とお話会 レポート

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『ある精肉店のはなし』
2025年12月13日(土)
昼の部 と 夜の部 を
吉祥寺の古い家 にて開催しました

物事の根底には、いつの時代も変わらない 本当に大切なことがあると感じています。
それは はっと息を呑むような衝撃的なこともあれば
日々淡々と繰り返されることであったりもします。

便利なものが溢れ、社会が一見豊かになった今、もう一度自分たちの生活や在り方を見直してみることはとても大切だと感じてこの上映会を開催しました。
映画鑑賞の後には、美味しいデザートや食事をいただきながら、アースマンシップ代表 岡田淳を交えて、監督のお話をうかがいました。

映画

牛の命をいただく瞬間(「殺す」という言葉は使わないそうです)
ナイフを持った手先
そして全身を使って肉を切り分ける北出精肉店の皆さんの働きっぷり。
牛の皮をなめして太鼓の皮を張り、お祭りという文化を毎年続けていくということ。
12年前に制作された映画ではありますが、本当に大切なことが心にストレートに入ってくる映画でした。

お話会

纐纈監督とアースマンシップ代表、淳さんとのトークの時間では、なぜこの映画を作ろうと思ったのか、きっかけや映画制作が始まるまでの話、撮影中の裏話や公開後のお話など、参加者の皆さんからの質問も交えつつたっぷりとお話を聞くことができました。

この映画を観て北出さん達に会いたいと、北出精肉店を訪れる人も多かったそうです。
また、映画によって新たな差別が生まれるのではないかという地元の方の声もあったと。
いい意味でも悪い意味でも北出さん達の人生を変えてしまった、そのことに一生責任を持って生きていくという纐纈監督の覚悟も伺いました。

ネイティブアメリカンをはじめとする先住民族の文化に詳しい淳さんは、皮の張り方もなめす方法も北出さんとネイティブアメリカンは全く同じやり方、世界共通の智恵がそこにはある、という話をしてくれました。

纐纈監督は、この映画を観てお肉が食べたくなった!という言葉がとても嬉しいそうです。
残念ながら今回、北出精肉店のお肉は手に入りませんでしたが、夜の部では、北海道の寧楽共働学舎で大切に育てられた豚さん、そして山梨にあるアースマンシップの畑や今年から始まった田んぼで大切に育てられた野菜やお米が盛りだくさんのディナープレートを楽しみました。
みなさんがひとつ一つの命と向き合うように、じっくりと味わっている姿が印象的でした。

日々頂いている命がどのような過程を経て今日の食卓にのぼっているか。
「知らなかったことがたくさんある」ということは、他にも知っているつもりで知らないことがあるのではないか。
この映画から、物事の根底へ、そして身の回りからまだ見ぬ新しいことへ、視野や意識が広がるのを感じました。

アースマンシップの畑

山梨県北杜市武川町にある 古民家 鷲の家の前に広がる畑は、自然農を基本として、少量多品種 100品種以上の作物を種から育て、最後は種を採るところまで行っています。
そしてここで蒔く種は、種の交換会でいただいたものや自分で種採りをした在来種が主となります。
毎年種まきをする野菜や花の他に、果樹やハーブ類も育てており、ただそこにいるだけで楽しい、命あふれる庭のような畑、畑のような庭(エディブル・ガーデン)を目指している場所です。

田畑を体験できるこんなプロジェクトもありますのでご覧ください。
Earthmanship畑プロジェクト

協力:Cafe Toterra

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