コロナに関して「心配はない」的な話をすると、必ず「重症化する人のことを考えろ」という意見が出てきます。
それも確かに一理ある意見のように思えますが、実はそこ(コロナを理解することと、重症化する人を守ること)を一緒にするからややこしいことになるのだと思います。
よりよく生きるためには、注意すべきことと、それほど心配しなくてもいいことをきちんと見分けられることがとても重要です。
日々テレビやメディアから流れてくる情報を鵜呑みにして全員が一点を見つめ、一方向を向いて行動した時に何が起きるかというと、自分の首を絞めるだけでなく、他人の首を絞め、さらには社会全体がお互いの首を絞め合うことになる。他人を思って行動しているつもりなのに、です。
例えば、多くの人の仕事を潰し、生きる手立てを奪う。
今の年齢にこそ たくさんの人と実際につながって学ぶことが何より重要な子どもたちからその機会を奪う。
必要以上の静止をすることで、実は自分も含めて多くの人の首を絞めていることに私たちは気付く必要があります。
ではどうすれば注意すべきことと、それほど心配しなくてもいいことが見分けられるのか。
それは「全体を見る視野」を獲得することです。
「ワイドアングルビジョン」と私たちは呼びますが、一点だけを集中して見るのではなく、視野の中に全体が見えている状態、視野自体が全体を捉えている状態を作ること。
この状態では、身体はとてもリラックスしていて、その場の美しさを感じ楽しむことができると同時に、危険察知も的確に行い対処することができます。
実際の視覚でこれができるようになると、マインドの部分でも全体を見ることができるようになります。
これはサバイバルの最重要技術の一つです。
身構えて周囲を点で凝視することが最も危険を察知できる状態だと勘違いしている人はたくさんいますが、実はその状態こそ、最も危険な状態なのです。
現代人にとってワイドアングルビジョンを獲得するのはそう簡単なことではないかも知れませんが、自然の中で回を重ねて経験することで少しずつできるようになっていきます。
Earthmanshipでは、全プログラムを通して、この状態になれる練習を行っています。
ぜひ一度プログラムにご参加ください。
写真:三浦麻旅子