昨日のことのように思い出すあの朝のこと。
のんびり小さな娘と朝ごはんを食べていたときに義妹からかかってきた電話で大変なことが起きていることを知った。
テレビを見ないため何も知らず、穏やかな朝を過ごしていた私。
「すぐにテレビつけて!」と叫ぶ義妹の声に、スイッチを入れると、見慣れた阪神高速が倒れていた。
いったい何が起きた? すぐに理解できない頭。
しばらくすると、テレビに見慣れた人の顔。
生き埋め状態から助かったというおばさんは、友人のお母さん。
別の友人の家のあたりは火の海。
みんなに電話をかけてもかけても、当たり前のことながら全くつながらない。
心臓がバクバクと音を立て、自分のしていることといったら、部屋の中をただウロウロするだけ。
あれから20年。
私は何をしたのだろう。