Totteraが終わった

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Toterraが終わりました。
いつものように「終わった〜!」という感じではなくて、なんだか時間が止まっています。思い出す光景も動画ではなくて静止画で、それがコマ送りで頭の中をぐるぐる巡っています。

そもそも昭和の古いたたずまいの「吉祥寺の古い家」と出会った時のこと。
壊される運命にあった 杉板ばりの家を残したいと思ったこと。
私の両親が住む家として出会ったはずだったのに、その10ヶ月後に父が急死して、何となく役割が見えなくなった時のこと。
でも思い直して、いろいろ考えて改築した時のこと。
元はかなり気の悪い家だったこと。
あの家に「吉祥寺の古い家」という名前を付けたのは改築のリーダーだった建築家の奥村まことさん(私の大好きな、ぶっ飛んだ大先輩)だったこと。
いろいろな人が関わることで気の流れがよくなって、どんどん素敵な家になっていったこと。
飲食店営業の許可を取るためにがんばって勉強したこと。

たくさんの人が関わって、たくさんの人が集まる場所になりました。
あの家の最初の下宿人は、今や有名な映画監督になって、久しぶりに吉祥寺の古い家の門をくぐり、最後のToterraに来てくれました。
彼女と玄関でハグした時はやっぱりふたりとも目頭が熱くなって。
何だろうね、この気持ち。

今回、Toterra の準備をしながらはっきり分かったことがひとつ。
それは、「食事」というのは祈りの塊なんだってこと。
食材を作る人の祈りがあり、それを作り手に手渡す人の祈りがあり、料理する人の祈りがあり、サーブする人の祈りがあり、食べる人の祈りがある。
その塊が食事なんだなって。
だから、それらがきちんとなされていたら、世の中がおかしくなることはないんじゃないか。
逆に言うと、近年それらがきちんとなされていないから、こんな世の中になったんじゃないか。
だから私はこれからも、料理の時間を心から楽しみ大切にしたいと思いました。

Totteraは一旦終了しますが、Earthmanshipのプログラムではおいしい食事が提供できるようがんばりますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

そして最後のToterraに駆けつけてくださったみなさま、心を寄せてくださったみなさま、ほんとうに ほんとうに ありがとうございました。

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