昨日は、アメリカ留学中のEarthmanship実習生あかねちゃんが1年半ぶりに訪ねてきました。これからのEarthmanshipの進む方向や やるべきことについて話をしていた時、一組の男女が門から入ってくるのが見えました。顔は見えませんが、大人です。
我が家は目の前が小学校なので、よく子どもたちが入ってきます。クーちゃん(犬)を見にくる子、ピピちゃん(猫)を追いかけてくる子、特に用はないけど入ってくる子(笑)といろいろです。
でも今回は明らかに大人。
ベルが鳴って、出て行った淳が歓声を上げています。誰でしょう?
入ってきたのは、アラスカ・クリンギット族の語り部、ボブ・サムとそのパートナーの岡田直子さんでした。
もうお気づきでしょうが、彼女は私とまったく同姓同名。漢字まで一緒です。さらに彼女は最近まで吉祥寺を最寄り駅とするところに住んでおられたので、私たち二人は 知り合う前から いろいろなところで混同され、それについては面白エピソードがたくさんあります。
それはさておき、この二人の来訪は、昨日の私たち(とあかねちゃん)にとって、とてもすてきなプレゼントとなりました。ボブと話したことで、今の日本にすっぽりと抜け落ちているものが見えてきたのです。
311の地震、津波、福島の原発事故。福島原発から出た放射能は もうアラスカまで達しているとか。これを経験した私たち日本人の中に ボブと同じような気持ちになっている人間がどのくらいいるんだろうと 私は今 考えています。
ボブは言います。
「私たちアラスカの先住民は海に生かされている。その海が病んだら、もう私たちは生きてはいけない」
自然が病んだら、自分たちは生きてはいけないという危機感を、私たちはどれだけ持っているでしょう。ボブの言葉の中には「私たちは生かされている」という筋がしっかり通っていました。
日本人の私たちにその筋は通っているでしょうか。
「私たちは(自分の力で)生きている」と勘違いしてはいないでしょうか。
この筋こそ、被災地の復興、日本の復興を考える時に、礎としてもっていなければならないものなのではないか。
この地球上に暮らす 自然と共に生きる民から 私たちが学ばなければならないことは まだまだたくさんある と感じた一日でした。