藤戸竹喜の作品に触れて思ったこと

本来「いのち」というものは、他のいのちに対して深い愛をもっているのではないか。
それが全てのいのちのDNAに最初から組み込まれているのでないか。
そして同時に、自分のいのちに対する大きな愛も持って生まれてきているのではないか。

それがいろんなところでねじ曲がり、尖ったり、拗ねたり、晴れたり、曇ったり。
自分への愛をうまく育てることができず、他のいのちへの愛も忘れてしまうのではないか。

藤戸の作品を見ていて、そんな思いが湧いてきた。
そして見ているうちにその思いは確信へと近づいていった。
彼の作品に、DNAに組み込まれているような基本の愛がたっぷりと注がれていたからだろう。

私たちも 生まれた時から備わっているその愛の心を取り戻せばいいんだ。
自然という他のいのちの力を借りて。

「木彫り熊の申し子 藤戸竹喜」展 東京ステーションギャラリーにて

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